ディズニー版「白雪姫」は今から80年以上も前に作られた、世界で初のアニメーション映画です。
その人気は今でも根強く、白雪姫はディズニープリンセスの中でも特に人気が高い女性ですよね!
ところで王子様の名前や年齢は知っていますか?
いったい白雪姫の王子様はどんな男性なのでしょうか?
ここでは白雪姫の王子さまにスポットを当てて、「白雪姫」 王子のプロフィールと王子に隠された衝撃の真実3選を紹介していきます。
1.ディズニー版「白雪姫」王子は名前なし?王子のプロフィール
白雪姫の愛するパートナーだというのに、イマイチ影が薄い王子さま。
彼の名前や「プリンス・チャーミング」と呼ばれる理由は?
王子さまの正体について紹介していきましょう。
①「白雪姫」の王子様に名前はついていない!
「白雪姫」はグリム童話を原作として、ディズニーアニメが作られました。
どちらの作品にも王子さまは登場しますが、実は両方の作品にも王子の名前はありません。
そもそも原作のグリム童話では、白雪姫が死亡した後に突如として登場し、「この姫を柩ごと欲しい」と小人たちに懇願し、目覚めた白雪姫にプロポーズするだけです。
重要な役どころですが、扱いはチョイ役なみですね。
ディズニーアニメ版では、女王の城で暮らしていた白雪姫に一目ぼれをした王子さまが、行方不明になっていた白雪姫を探している、というエピソードが追加されました。
そして有名な「王子さまのキスでプリンセスが目覚める」という名シーンが生まれるわけですね!
ディズニーアニメ版では多少のエピソード追加があったとは言え、やはり王子さまの役割はラストのキスのみに集約されるので、白雪姫に名前を呼ばれることもないのですよね…。
王子さまという役なのにあまりの影の薄さに、何だか王子さまが気の毒に感じてしまいますね。
②「プリンス・チャーミング」は王子様の名前ではなく単なる愛称だった
ディズニーアニメ版「白雪姫」では、王子さまのことを「プリンス・チャーミング」と呼んでいます。
これを王子さまの名前だと勘違いしている人も多いのですが、これは違うんですよ。
プリンス・チャーミングというのは、「魅力的な王子さま」「憧れの王子さま」という意味で、賞賛の呼び名、愛称のようなものです。
そのためディズニーアニメでは、白雪姫とシンデレラに登場する王子さまたちが、「プリンス・チャーミング」と呼ばれています。
どちらも女性たちの憧れで、「素敵な男性」との呼び声高い男性だと、ストーリー上で言われていましたよね!
③王子さまの年齢はなんと18歳!
ディズニーアニメ版「白雪姫」では、王子さまの年齢を18歳と発表しています。
ちなみに白雪姫は14歳。
今なら王子さまは「ロリコン!」と叩かれること必至ですが、これでもディズニーアニメ版では年齢を引き上げた方なんですよ(後述)!
ちなみに1920年(「白雪姫」が公開される17年前)の日本の平均初婚年齢は男性が25.0歳、女性は21.2歳でした。
つまり時代を考慮したとしても、白雪姫と王子さまのカップルがとびきり若いことが分かりますよね。
アメリカには、そもそも結婚適齢期というもの自体が存在しない(結婚も離婚もアメリカは簡単)ので、「お互いが好きになったらすぐに結婚」というストーリーでも違和感がなかったのかもしれませんね!
2.「白雪姫」の王子の衝撃的な真実!原作との違い3選+オマケ
ディズニーアニメ版「白雪姫」はグリム童話を元に作成されたものですが、原作はかなりグロテスクなものやエロティックな話が多いものです。
それでは、ディズニーアニメ版とグリム童話版の「白雪姫」の違い3選を紹介します。
①原作では王子さまは「死体愛好家」だった
ディズニーアニメでは、白雪姫をお城で見かけた王子さまが一目ぼれをした、というエピソードがつけられています。
しかし原作のグリム童話では、王子さまはたまたま白雪姫がガラスの柩に収められているのを通りかかり、その姿に感激して「遺体を譲り受けたい」と小人たちに申し出るというお話なんです!
実は王子さまは死体愛好の趣味があった、という話は、1998年に桐生操さんが出版した「本当は恐ろしいグリム童話」で語られたエピソードでした。
当時はそのショッキングな趣味に話題騒然となったものですが、確かにいくら美しいお姫様だからといって、死体を手に入れたいという思考は受け入れがたいですよね…。
グリム童話では、この王子さまの性癖について直接言及している部分はありません。
しかし、
- 「死体の入った柩を売って欲しい」という要求
- 柩の中の人を「モノ」として扱っている描写
- 死体を常に鑑賞している描写
これらの描写を現代の感覚に置き換えると「死体愛好家」と見るとすべての言動に納得できる、ということから解釈されるようになったようです。
夢のあるディズニーアニメと、この事実のギャップに少し戸惑いを感じてしまいますよね。
②原作の王子さまは「ロリコン」疑惑もある
王子さまの受難はさらに続きます。
ディズニーアニメ版「白雪姫」では、王子さまの年齢を18歳、白雪姫を14歳のカップルと紹介しましたね。
しかし原作のグリム童話では、白雪姫の年齢はわずか7歳だと書かれているのです。
わずか7歳で母親(グリム童話では実の親子関係でした)よりも美しい姿になる白雪姫。
7歳の子どもに嫉妬する女王(母親)も何となくおマヌケに見えてしまいますね。
7歳の子どもにプロポーズする王子さまなんて、死体愛好家に加えて「ロリコン」趣味の持ち主。
ディズニーが7歳の子どもをマズイと思ったのかどうかは分かりませんが、14歳でも現代の感覚からすれば充分に「ロリコン」になってしまいます。
いずれにしても王子さまは「死体愛好家+ロリコン」という異質な趣味の持ち主ということになってしまいました。
私たちが思い描く王子様とは程遠すぎませんか…?
③原作で白雪姫が目覚めた理由は「キス」ではない!
「愛する者とのキスで救いがもたらされる」というのはディズニーアニメでは王道とも言えるストーリーですね。
白雪姫を始め、「眠り姫」「美女と野獣」最近では「アナと雪の女王」でも氷の魔法を解くため、愛する者とのキスを求めます。
しかし白雪姫の原作では、王子さまとのキスで目覚めた訳ではないんですよ。
「白雪姫」は版を重ねる内に改変されたり、多くの人たちの手によって類話が作られています。
白雪姫が目覚めたきっかけとなったエピソードをいくつか紹介しますね!
- 白雪姫の柩を運んでいる途中、召使いが木の根につまづいた弾みに柩が傾き、喉に詰まっていたリンゴが飛び出して目が覚める
- 柩を運んでいる召使いが、疲れで腹を立てて白雪姫の背中を殴った弾みでリンゴが飛び出して目が覚める
- 王子が白雪姫を抱いている時、草木に脚を取られて転倒。衝撃でリンゴを吐き出し、目が覚める
どれも転倒した弾みや、衝撃を受けた弾みで喉に詰まっていたリンゴを吐き出して、白雪姫は目が覚めるというエピソードばかりですね。
愛する者とのキスという、ファンタジーなエピソードよりは現実的と言えますが、何だかお年寄りがモチを喉に詰まらせたような話ばかり…。
ウォルト・ディズニーが創造力と夢を持つ人で本当に良かった、と思える顛末ですね。
④オマケ:死体愛好家と世間知らずのプリンセスの結婚は「ハッピーエンド」?
ここからは完全な考察、というより余計なお世話ですが、お付き合いください。
死体愛好家+ロリコンの王子さまと、あれだけ小人たちが「危険だから知らない人が来てもドアを開けないように」と口酸っぱく言われているのに、口車に乗せられてイソイソとドアを開けるような世間知らずの白雪姫。
果たしてこのカップルは本当に「末永く幸せに」なったのでしょうか?
桐生操さんの「白雪姫」では、死体が目を覚ましてしまった(完全に王子さまの誤算)ので、王子さまはちょっと拍子抜けしてしまった、というエピソードが書かれています。
もの言わぬ死体だからこそ愛することができる死体愛好家にとって、動いて話をする現実の女性など、側に近寄りたくもないのではないでしょうか。
また白雪姫にしても、倒錯した性癖を持つ王子さまと上手く暮らしていくことができるのでしょうか?
何と言っても、お互いの顔しか知らないのに「結婚してください」「はい分かりました」と結婚の約束を交わす二人なのですから、お互いに「こんなはずではなかった!」と思うことばかりで、結婚というものに幻滅してしまうかも…。
いえ、これは本当に無粋な話ですよね。
「そして二人は、いつまでも幸せに暮らしましたとさ」の後を考えるというのは野暮というものでしょう。
3.まとめ
「白雪姫」の王子さまにスポットを当てて、王子さまの名前やキャラクター、原作との違いや、王子さまが目立たない理由などについて紹介しました。
今も変わらず人気のディズニーアニメ「白雪姫」。
王子様の性癖を知ってしまった今、白雪姫という物語の見方も変わってしまいそうですが、ディズニー版はきちんと夢を残してあるので安心してくださいね。
今度のお休みは、久しぶりに「白雪姫」を鑑賞してみてはいかがですか?