「白雪姫」と言えば、1937年に世界で初めて公開された長編アニメーション映画として、その名を知らない人はいないくらい有名ですよね!
制作に4年の歳月と170万ドル(現在価格で1億9,000万)をかけた作品で、6,100万ドル(現在価格で67億!!)というけた外れの収益をあげた作品です。
今でも愛される「白雪姫」ですが、彼女と共に生活をする7人の小人たち、名前を知っていますか?
みんな同じような顔立ちなので、「言われてみると良く分からない」という人も多いでしょうが、実はちゃんと名前が存在しています。
一体小人たちの名前やそれぞれの個性はどのようなものなのでしょうか?
ここでは「白雪姫」小人の名前や特徴、小人の隠された裏話とハイホーの意味を紹介していきます。
1.白雪姫の小人たち7人の名前と特徴
「白雪姫」は有名なストーリーですが、あの小人たち、区別できますか?
白雪姫に登場する7人の小人たちの名前と特徴について紹介します。
①ドックはリーダー的存在だった
日本名:先生
7人の小人たちのリーダー的存在のドック。
メガネをかけているので、7人の中でも区別しやすいキャラクターですね。
日本名の「先生」の通り、もの知りで小人たちのまとめ役になっています。
あわてると言葉がつっかえたり言い間違えるクセがあるので、見ていると面白いですよ!
②ドーピーは唯一しゃべらない小人だった
日本名:おとぼけ、抜け作
7人の小人の中で唯一しゃべらないドーピー。
どうして話をしないのかというと「イメージに合う声優が見つからなかったから」なのだそうですよ!
話をしない代わりに動きで「おとぼけ」振りを披露しているので、存在感はしっかりアピールしています。
おっちょこちょいな性格ですが、白雪姫のことが大好きで、子どものようなあどけなさがかわいらしいですよね。
ドーピーを見分けるポイントは、小人の中ではヒゲがないところでしょう!
③スニージーは花粉症を患っている
日本名:くしゃみ
花粉症でしょっちゅうくしゃみをするのはスニージーです。
くしゃみで周囲のものや小人を吹き飛ばすので、本人も他の小人も困っています。
大きな鼻が特徴的なキャラクターですね!
④ハッピーはムードメーカーとして活躍する
日本名:ごきげん、のんき屋
いつもニコニコ幸せそうな顔をしている小人はハッピー。
小人たちのムードメーカーとしていつも元気に動き回わっているのが彼です。
おじいさんのような真っ白な眉毛が特徴ですね!
⑤グランピーは怒りん坊だけど本当は優しい性格の持ち主だった
日本名:おこりんぼ、苦虫
短気でいつも怒っているのはグランピー。
白雪姫と出会ったばかりの頃は彼女に対して反発していましたが、根は優しく白雪姫の危機に真っ先に駆けつけるなどの思いやりを見せます。
白雪姫にキスをされたときは、さすがのおこりんぼも頬がゆるんでしまっていましたね!
時々垣間見える怒り以外の感情で、優しさが感じられますよ。
⑥スリーピーはその名のとおり、お寝ぼけキャラだった
日本名:ねぼすけ、眠り屋
いつも眠そうな半眼をしているのはスリーピー。
のんびりとした性格で常にあくびをしています。
観ているこっちも眠くなってくるような…?
⑦バッシュフルは照れ屋さんだった
日本名:照れ屋、照れすけ
恥ずかしがり屋ですぐに顔が真っ赤になるのはバッシュフル。
パッチリした目が特徴で、照れたような仕草のキャラクターは、今で言う「オネエ系」に近いかも?
純情な性格がかわいらしい小人のひとりですね。
2.白雪姫の小人たちが歌う「ハイホー」の意味
小人たちと言えば、一度聴いたら忘れない小人たちが歌う「ハイホー」ですよね?
ところでハイホーとはどんな意味があるのでしょう?
小人たちが歌う「ハイホー」について、紹介していきます。
①「ハイホー」は励ましの掛け声だった
「ハイホー、ハイホー」
アニメーション映画の白雪姫を観たことがない人でも、この歌は知っていますね。
一度聞くと耳に残る歌なので、いつの間にか覚えてしまったという人も多いでしょう。
「ハイホー」という言葉は「励ましのかけ声」のような意味で、「さあ行こう!」というような時に歌っています。
また、夕方の5時になるとドックが「ハイホー!」と声をかけると、他の小人たちも「ハイホー!」と返事をしています。
この場合は「仕事終了〜!」の意味があるのかもしれませんね。
ディズニーランドの白雪姫アトラクションでは、キャストが「ハイホー」と声をかけることがあるそうですよ。
②「ハイホー」で気合を入れる!
「ハイホー」が歌われるのは、小人たちが仕事をしている時です。
そう、小人たちはきちんと仕事をしているんですね。
小人たちの仕事、それは宝石掘りです。
アニメーションでは、小人たちが洞窟の中でツルハシを振るうと大小の宝石がザックザク。
大人になってからこのシーンを観ると「これだけの宝石が掘れるのに、どうして森で質素な暮らしをしているのだろう…」などと要らぬことばかり考えてしまいますが…。
「ハイホー」には「掘って掘って掘りまくれ!」といった歌詞があるように、気合をいれる掛け声でもあるのでしょう。
日本語訳では「ハイホー、ハイホー、仕事が好き」の節が有名ですよね!
リズムに合わせてツルハシを振るう小人の動きが印象的でした。
3.「白雪姫」小人は16人もいた!?小人に関する隠された裏話2つ
「白雪姫」の小人たちには知られざる裏話があるんです!
一体どんな裏話なのかさっそく紹介しましょう。
①当初小人は16人もいた!
ディズニーアニメ「白雪姫」のキャラクターデザインを手がけたのは、アルバート・ハーターさん。
彼は「白雪姫」の2年後に公開された「ピノキオ」のキャラクターデザインも担当したデザイナーです。
アルバート・ハーターさんが手がけた小人のデザインは7人だけではなく、16人ものキャラクターがいた事が、明らかになったんですよ!
これは2016年に「白雪姫」の原画32枚がオークションにかけられたことで明らかになり、全ての原画で約6732万円以上にもなったことが話題になったことは記憶に新しいのではないでしょうか?
ボツになったキャラクターの名前は以下の通りです。
- ろうあ(Deafy)
- あざ(Hickey)
- おしゃれ(Nifty)
- ぜいぜい(Wheezy)
- はれた(Puffy)
- おしゃべり(Gabby)
- すばやい(Swift)
- かっこいい(Sniffy)
- のろま(Lazy)
- おでぶ(Tubby)
- はげ(Baldy)
- ふらふら(Dizzey)
- げっぷ(Burpy)
- ちび(Shorty)
- かたくるしい(Stuffy)
- そわそわ(Jumpy)
7人の小人も十分個性的ですが、こんなに小人がいたら…と考えると小人が主役になってしまいそうですね。
②9人の小人が「差別的」だいう理由でボツになった!
ではなぜ16人も小人候補が出来上がっていたのに、7人になったのでしょうか?
ボツになったキャラクターの名前だけでも、「これはちょっと…」と思うようなものがありませんか?
1937年前後のアメリカでも、
「身体的特徴を侮辱している」
との意見から、最終的にはアニメでおなじみの7人になったようです。
もしもボツになったキャラクターが使われていたとすれば、今の白雪姫人気はなかったのかもしれない、と考えるとボツになって良かったとも思えますね。
4.白雪姫の「小人」は差別用語?現代の「小人」という言葉の位置づけ
近年になってから差別用語に対する意識が大きく変わって、「小人」という言葉は差別用語、と考える人が多くなりました。
白雪姫の小人は差別用語にあたるのでしょうか?
「小人」という用語について、現代の位置づけについて説明しましょう。
①「小人」は放送禁止用語に指定されている
最近では差別的な用語に対する配慮する動きが大きくなっていますよね?
むかし「ちびくろさんぼ」という絵本がありましたが、「差別的なタイトル」として、出版社の自主回収などの争論が巻き起こりました。
実は「小人」ということばも現代では差別用語だとする考えがあります。
実際にパソコンで「こびと」と打っても、「小人」には変換できないようになっているのをご存知でしたか?
放送業界内でも、「小人」は放送禁止用語に指定されているんですね。
最近になって作られた絵本では「白雪姫と7人の妖精」「7人のドワーフ」など、小人という言葉を使わないようになっていることがあるほどです。
では、この白雪姫の小人は世間の非難の対象なのでしょうか?
②ファンタジー寄りの意味での「小人」は問題なし!
上記でいう放送禁止の「小人」は差別的な意味合いとしての使用を禁止されているのです。
これには例外があり、「妖精」「ドワーフ」のように、ファンタジー寄りの意味合いで「小人」と言う分には問題はないようです。
日本でも「借りぐらしのアリエッティ」は「小人」でしたし、「こびとづかん」という絵本も人気になりましたよね。
この場合は差別用語には当てはまらないようです。
時代によって言葉は変化していきます。
大切なことは、あくまで「相手がどう思うか」と想像する気持ちです。
白雪姫に登場する小人たちが、存在することで傷つく人はおそらくいないでしょう。
これはウォルト・ディズニーが多くの作品を通して訴えている「イマジネーション(創造力)を持つことの大切さ」へとつながるのではないでしょうか?
白雪姫と彼女を守る「小人」たちは、差別的なキャラクターではありませんのであしからず。
5.まとめ
ディズニーアニメ「白雪姫」について、小人たちの名前や性格、彼らが歌う「ハイホー」の意味やボツになったキャラクターなどについて紹介しました。
今度のお休みは久しぶりに、「白雪姫」を観てみませんか?
新たな魅力や発見が見つかるかもしれませんね。