1992年にディズニーから公開され、大ヒット作となった「アラジン」。
ガイ・リッチー監督の手による実写版製作が決定したことも、大きな話題になっていますね。
「アラジン」といえば、願いごとを3つかなえることができるランプの魔神、ジーニーが印象に残っている人も多いでしょう。
ジーニーはどんなキャラクターなの?
ジーニーの声を担当した声優は誰?
ここでは「アラジン」に登場するランプの魔神、ジーニーについて、キャラクターやトリビア7選について紹介していきます。
1.「アラジン」のジーニーが好きになる!キャラクター紹介
元気いっぱいでハイテンションのジーニー。
彼のキャラクターとは?
誰が声優を担当しているの?
ジーニーのキャラクターについて紹介していきます。
①楽天的で元気いっぱいのキャラクター
ジーニーといえば、とにかく元気いっぱいで楽天的なキャラクターですよね。
タイトルにもあるように、主人公はアラジンなのですが、そのハイテンションぶりはある意味、主役であるアラジンさえ「喰って」しまっている印象もあります。
魔法の力で七変化できることもあり、画面いっぱいに飛び回って、ストーリーを盛り上げる明るいキャラクター。
落ち込んだときに見ると、こちらも元気になれそうなくらい明るいキャラですね。
②主人によっては「善」にも「悪」にも変わる魔神
好き嫌いがハッキリしているジーニーですが、「ランプの魔神」のため、主人に逆らうことはできません。
ストーリー上でも、一時期ジャファーが主人となりましたが、ジーニーの本心は嫌でも主人の命令は絶対としてアラジンに牙をむきます。
主人によっては「善」にも「悪」にも変わるのが、ジーニーの”制約”なのです。
③ジーニーがかなえることができる願いには制約もある
ランプをこすると何でも願いごとをかなえることができる、魔神のジーニー。
とは言えその願いは万能ではありません。
願いごとのうち
- 人を殺すこと
- 誰かを好きにさせる(気持ちを操る)こと
- 死んだ人を生き返らせること
- 願いごとを3つ以上に増やすこと
- 願いを取り消す、交換すること
これら5つの願いはジーニーでも叶えることができません。
どの願いも真っ先に考えてしまいそうな願いですよね。
この制約を聞くと、おそらく多くの大人は「お金持ちになりたい」と願うのではないでしょうか?
④ジーニーの願いは「自由になりたい」ということ
「願いを叶える」ことができるジーニーですが、ジーニー自身にも願いがあります。
それは「ランプから離れて自由に旅をしたい」ということ。
物語中でも「願いを叶えるとまたランプの中に戻らなくてはならない」と言っていて、長い年月をたった一人でランプで過ごしていた、と告げています。
しかしジーニーの願いは「主人によって願ってもらわなければ、かなえられない」ため、何百年もの月日をランプで過ごさなければならなかったのです。
物語のラストで、アラジンの願いによってジーニーは自由になります。
自由の象徴として、手首の腕輪が消滅しますが、続編ではなぜか腕輪がついたままとなっています。
ずっと身につけていたものがなくなると何となく落ち着かないものですが、ジーニーも同じような気持ちで”アクセサリー”として身につけているのかもしれませんね。
④ジーニーの声を担当した声優
ジーニーの声を担当した声優は、原語版はロビン・ウィリアムズさん。
日本語吹き替え声優は山寺宏一さんが担当しました。
元々ジーニーのキャラクターは今ほどハイテンションではなかったそうなのですが、ロビン・ウィリアムズさんのアテレコによって、今のジーニーのキャラクターに決定した、という逸話もあります。
実は原語版ジーニーの声を担当したのはロビン・ウィリアムズさんとダン・カステラネタさん、2人が担当しています。
なぜ2人がジーニーの声を演じているのかというと、これはディズニーとロビン・ウィリアムズさんが契約の行き違いから、ロビン・ウィリアムズさんが「もうディズニーとは仕事をしない」と言っていたからなのだとか。
アラジンの続編にあたる「アラジン ジャファーの逆襲」は騒動の真っ只中で、そのためジーニーの声はダン・カステラネタさんが担当しています。
その後ディズニーとロビン・ウィリアムズさんは和解して、ディズニー映画に復帰しています。
一方の山寺宏一さんも、今やディズニーアニメーションに欠かせない人物として有名ですね。
ディズニーキャラクターではドナルドダックやスティッチの声など、多くの声を担当している人気声優です。
2.「アラジン」ジーニーについてのトリビア7選
ジーニーのキャラクターにモデルがいた?
原語版声優には「バックアップ」がたくさんいた?
「アラジン」ジーニーにまつわるトリビア7選を紹介していきます。
①ジーニーのモデルは〇〇〇!
実はジーニーのキャラクターにモデルがいたことを知っていましたか?
ジーニーのモデルとなったのは、ロビン・ウィリアムズさんだったのです。
ご存じ、ジーニーの声を担当した俳優です。
ジーニーのアニメーターを率いていたエリック・ゴールド・バーグさんは、初めて「アラジン」の脚本を渡された際、監督から
「ロビン・ウィリアムズのコメディアルバムを参考にするように」
と言われていたそうです。
制作チームはロビン・ウィリアムズさんのコメディアルバムを参考にしてテストムービーを作成し、実際にロビン・ウィリアムズさんが試写に訪れて、正式に契約することができたのです。
②原語版声優には多くの「バックアップ」がいた
ジーニーのキャラクターはロビン・ウィリアムズさんがモデルだったことは紹介しました。
しかしロビン・ウィリアムズさんは売れっ子俳優だったので、ジーニーの声優を担当してもらえるかどうかは、制作の段階ではまだ分からなかったのだそうです。
そこでディズニー側は、ロビン・ウィリアムズさんがジーニー役のオファーを断った時のため、「バックアップ」として他の声優の候補も考えていたそうです。
- エディ・マーフィ
- マーティン・ショート
- ジョン・グッドマン
- ジョン・キャンディ
- スティーブ・マーティン
これらの俳優がジーニー役の候補としてあがっていたそうです。
もしかしたら原語版のジーニーの声は全く違ったのかもしれない、と思うと何だか感慨深いですね。
③ロビン・ウィリアムズはジーニーの声に20パターンの吹き込みをしていた
ジーニーの声はロビン・ウィリアムズさんとなりましたが、ロビン・ウィリアムズさんと言えば超がつくほど人気の映画俳優。
他の仕事の合間を縫ってジーニーのアテレコとなったのですが、ロビン・ウィリアムズさんは限られた時間を有効に使うため、ジーニーのセリフひとつに複数のパターンを演じわけてジーニーの声を入れていったのだそうです。
時にはたったひと言のセリフに、20パターンも言い回しやニュアンスを替えて演じることもあったと言われ、ジーニーのセリフ部分だけで30時間分ものレコーディング記録となりました。
ロビン・ウィリアムズさんのプロ魂や、役にかける熱意が充分に伝わるトリビアですね。
④ジーニーは物語冒頭から登場している
物語冒頭に登場して進行役をつとめる行商人、ペドラー。
ファンの間では「ジーニーなのでは?」といった噂が飛び交っていました。
ペドラーの指が四本(ジーニーと同じ)であること、声もロビン・ウィリアムズさんが担当していることから、そういった噂が起こったと考えられます。
後日、監督のジョン・マスカー氏とロン・クレメンツ氏がニュース番組のインタビューに答えて
「『アラジン』の冒頭に登場する行商人がジーニーなのではないかという説を見たが、これは事実だ」
と答えています。
本当はエンディングで「ペドラーがジーニーでした」と”ネタバレ”をする予定だったのですが、編集の過程でこの部分がカットされてしまったのです。
物語には深く関わりのないシーンですが、改めて見ると確かに表情や動きがジーニーそのもの。
「そんなシーンあった?」という人は、一度ご覧になって見て下さいね。
⑤ジーニーのセリフはアドリブだらけだった
ジーニーのキャラクターは制作当初、今ほど”はっちゃけた”性格ではなかったそうです。
ではどうしてあのハイテンションキャラクターが誕生したのかというと、ここでもやはりロビン・ウィリアムズさんの実力です。
ロビン・ウィリアムズさんはジーニーのアテレコに、自分の持ち味である早口と物まね、そしてアドリブをどんどん入れていき、今のジーニーのキャラクターになったそうです。
アニメーション映画は製作と声優がお互いのアイディアを出し合ってキャラクターを作るものですが、まさにジーニーはディズニーとロビン・ウィリアムズさんがセッションしたことで、オリジナリティ満載の「ジーニー」となったのですね。
⑥山寺宏一さんはジーニーの役に非常に苦労していた
ジーニーの日本語吹き替え声優を担当した山寺宏一さんは、ロビン・ウィリアムズさんというすばらしい演技の吹き替えということで、非常に苦労したと語っています。
山寺宏一さんもロビン・ウィリアムズさんに負けないよう、アドリブの連続でジーニーをつとめ、「オリジナルに遜色ない吹き替え」と言わています。
またロビン・ウィリアムズさんはアドリブで海外のCMやニュースキャスターをネタにするなど、日本人にはなじみのない人たちのパロディを演じています。
しかしこの部分は、「そのまま日本語訳にしても笑えない」ということで、現場でアイディアを出し合って演技をしていったそうです。
今では”日本語”ジーニーといえば山寺宏一さん以外あり得ない、というくらい声とキャラクターがマッチしていますが、収録の大変さが充分伝わりますね。
⑦「friend like me」(吹き替え版)は一発撮りだった
ジーニーが登場して「オレはこんなことができる!」というアピールために歌う「friend like me」。
テンションの高い曲が印象的で、ディズニーシーでも夜のパレードに使われるなど、有名なタイトルです。
この時も”山寺宏一節”が炸裂でとっても楽しいのですが、なんとこの曲、スケジュールの関係で1発撮りだったそうです。
聴いてみるとよく分かるのですが、この曲、ジーニーが色々と声音を替えて歌っています。
その部分が面白いのですが、まさか1発撮りとは…。
原語版ロビン・ウィリアムズさんに負けない位、山寺宏一さんのプロ根性が伺えますね。
4.まとめ
「アラジン」の登場人物、ジーニーについて、キャラクターとトリビア7選を紹介しました。
ジーニーのノリの良さは声優であるロビン・ウィリアムズさんと山寺宏一さんの演技力のたまものといったところですね。
トリビア7選は意外と知らない人が多かったかもしれません。
明日誰かに話してみると「へえ〜!」と言われるかもしれませんよ!
実写化も決まり、キャストも随時発表され始めたことで再び注目が集まりつつある「アラジン」。
予習・復習を兼ねてもう一度「アラジン」を見なおしてみませんか?