2013年に日本で公開され、またたく間に大ブームとなった「アナと雪の女王」。
ディズニー史上初のダブルプリンセスに、日本中が熱狂しましたね。
そんな「アナ雪」になくてはならない「影の主役」と言えば、ハンス王子ですね。
一見するとディズニー作品にありがちな「王子さま」が悪役だった、という事実に初見では驚いた人も多いのではないでしょうか。
ハンス王子はどういった役割のキャラクターだったの?
ハンス王子を演じた声優は誰?
ここでは「アナ雪」の悪役、ハンスの魅力と声優について、また「アナ雪」で重要なアイテムである「手袋」に込められた秘密について紹介していきます。
1.「アナ雪」ハンスに隠された6つの魅力を徹底調査!
ハンス王子はどこの国に暮らしているの?
どんな役割を持つキャラクターだったの?
ハンスの魅力を6選、紹介していきます。
①13人兄弟の末っ子王子さま
ハンス王子は南諸国のサザンアイルズ王国に生まれた、13人兄弟の末っ子王子さまです。
年齢は23歳で、身長183センチと発表されています。
サザンアイルズ王国での王位継承は、長子から順に権利があるようですので、13番目に生まれたハンス王子が王になることは、普通に考えるとほとんど望みはありません。
「王になりたい」という野心が彼を追い立て、壮大な裏切りをたくらむのですから、人の心は怖いですね。
それ程までに強い願いがあるのならば、国政に活かせば今頃は母国の重臣になっただろうに…と思わずにはいられません。
②アレンデールを手に入れるためアナを誘惑しようとする
仕立ての良い上品な服に、ぎこちないけれどさわやかな笑顔。
加えて長身でハンサムということで、「素敵な王子さまと恋をする」ことに憧れているウブなアナが一瞬でメロメロになるのも無理はありません。
しかしハンスは、アレンデール王国を自分の手にするため、アナに近づいたのです。
王国を自分のものにしたかったら、始めからエルサに声をかけるべきではなかったのか?とツッコミたくなりますが、おそらくエルサでは彼の「演技」を見抜いて相手にされなかったため、世間知らずのアナを手なずける手段に出たのでしょう。
ハンスの誤算は、エルサが魔法を使えることを知らなかった点かもしれません。
エルサがアレンデール王国を冬にしてしまわなければ、「女王が家出してラッキー」にしかならなかったのですから。
③ディズニー映画で初めてプリンセスとデュエットした悪役だった
「ディズニー史上最悪の悪役」などと酷評のハンスですが、実は功績もあるのです。
それは「ディズニー映画で初めてプリンセスとデュエットしたヴィランズ(悪役)」ということ。
「とびらをあけて」というタイトルの歌ですが、初見では本当にふたりの気持ちが寄り添っているようで、観ていてほほえましかったものですが…。
内心では「やれやれ、子どもの相手をするのは大変だ」と苦笑していたのかもしれませんね。
④アナの気持ちに同調する”振り”をしている
「好きなものはサンドイッチ」とハンス王子は答えています。
アナの好きなものも、サンドイッチでした。
アナが姉であるエルサと離れて暮らした孤独を語れば、ハンス王子も末っ子で生まれた孤独を語っています。
一生懸命、アナに同調する”振り”をしているのです。
でもハンス王子が話したこと、すべてが嘘なのでしょうか?
個人的には、もしかしたら好きなものはサンドイッチでないかもしれないけれど、ちらりと漏らした孤独については「本物」であるような気がします。
末弟に産まれた王子としての暮らしに満足していれば、ゆがんだ野心に身をこがす必要もありません。
「両親は自分に見向きもしなかった」と語るハンス王子の表情は、嘘つきの彼の中で唯一の「本当」だったのかもしれませんね。
⑤「ハンス」はノルウェー、スウェーデンではポピュラーな名前
「ハンス」という名前は、ノルウェーやスウェーデンでは比較的ポピュラーな名前だそうです。
言われると「雪の女王」の原作者、アンデルセンも、本名は「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」でした。
ちなみに「アナ雪」は世界中で大人気となったのですが、公開された年は「アナ」「エルサ」という名前の赤ちゃんが急上昇したそうです。
あまり知られていませんが、ハンス王子の本名は「ハンス・ウェスターガード」と言うそうです。
⑥ハンス王子の「その後」はかなり悲惨だった
ハンス王子の野望は、アナの鉄槌によって海の底に沈みました。
実はハンス王子の「その後」が描かれているのです。
「アナと雪の女王」のスピンオフ作品として公開された「アナと雪の女王 エルサのサプライズ」に登場したハンス王子は、馬小屋で仕事をしているところを突然、雪の塊が命中しひっくり返ってしまいます。
何でもハンス王子は王女殺害未遂の罪に問われ、祖国・サザンアイルズ王国に強制送還。
王位継承権も剥奪され、馬小屋で強制労働に従事することになったようです。
「アナと雪の女王 エルサのサプライズ」は、「ディズニー・ショートフィルム・コレクション」で観ることもできますので、観視聴の人はぜひご覧になって下さいね。
2.「アナ雪」ハンスを演じた声優を紹介
「アナ雪」の悪役、ハンスを演じた声優は誰?
日本語吹き替え版は?
ハンス王子を演じた声優について紹介していきます。
①ハンス王子の声優(原語版)
ハンス王子の原語版声優は、アメリカで舞台俳優、演出、作曲などの活動をしているサンティノ・フォンタナさんが担当しました。
サンティノ・フォンタナさんは1982年生まれの35歳(2017年現在)。
主にミュージカル舞台で活躍する俳優で、過去にはトニー賞ミュージカル主演男優賞にノミネートされた経験もあるそうです。
②ハンス王子の声優(日本語吹き替え版)
ハンス王子の日本語吹き替え声優を担当したのは、俳優、声優として活躍する津田英佑さんでした。
津田英佑さんは、ディズニー映画「メリダとおろそしの森」、アニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、「GUNSLINGER GIRL」などの人気アニメにも出演している、キャリアのある俳優です。
3.「アナ雪」ハンスと「手袋」の秘密に迫る!
「アナと雪の女王」には象徴的なアイテムとして「手袋」が使われています。
エルサが身につける手袋の意味は?
ハンス王子の手袋は?
ふたりが身につけていた「手袋」の秘密に迫ります。
①エルサが手袋を脱いだ理由とは
エルサは自らの魔法を閉じ込めるための手段として、「手袋」を身につけています。
これは幼い頃に父親からもらった手袋ですが、見たところ何の変哲もない手袋です。
おそらく手袋自体には、何の仕掛けもないのでしょう。
エルサは感情を制御できない時(怒りや驚き)に魔法を出す傾向があったからで、「手袋をしていれば大丈夫」と、おそらく自身に「暗示」をかけているのです。
魔法を抑えるコツがつかめないエルサにとって、手袋は「抑制」の象徴です。
そして、有名な「レット・イット・ゴー」を歌っている時、エルサは手袋を脱ぎ捨ててしまいます。
「手袋なんかで抑えても意味がない、私は自由に生きるから」という意味ですね。
それまでは「王女様」とした楚々とした振る舞いをしていたエルサが、徐々にカラを脱いで感情(&魔法)を表に出していく姿は、多くの人の感動を呼びました。
②ハンス王子が手袋を脱いだ理由とは
実は手袋で自身を抑えていたのは、ハンス王子も同じだったのです。
ハンス王子は普段、手袋をつけていますが、アナに真実を語るとき初めて手袋を脱いでいるのです。
こちらも「感情の抑制からの自由」が見えますね。
アナを見捨てて部屋を出るときは、きちんと手袋をつけて出て行きます。
これも、「感情や野望を再び隠す」という意味で効果的に使われている演出と考えられます。
ちなみにアナとハンス王子が出会ってすぐの頃、ハンス王子は手を後ろに組んだ状態で話しています。
心理的に見ると、手を後ろに隠すのは「本心を隠している」状態なのだとか。
さりげない演出ですが、細かい部分まで練り込んで作られているのが、「アナ雪」の魅力ですね。
4.まとめ
「アナ雪」ハンス王子について、ハンス王子の魅力と声優、また手袋の意味について紹介しました。
単なる悪役では終わらない位、ハンス王子にも多くの設定が盛り込まれていますね。
手袋の意味を知ると、違った目線で見ることができるのではないでしょうか?
今度の週末は、「アナと雪の女王」ハンスにも注目して鑑賞してみて下さいね。