エマ・ワトソン主演のディズニー映画「美女と野獣」が大ヒットしましたね。
過去に何度も映画化された不朽の名作ですが、エマ・ワトソン演じるベルや野獣役のダン・スティーヴンスが新たな魅力と感動を引き出しました。
ところで「美女と野獣」のヒーローである「野獣」の名前を知っていますか?
物語の中でもベルは「野獣」「あなた」と呼んでいて、最後のスタッフロールでも「野獣」と明記される、ちょっとかわいそうなキャラクター。
あなたは、主役なのに謎の多い「野獣」の名前や過去など、彼の正体を知っていますか?
ここでは、「美女と野獣」のアダム王子の正体と王子の過去と知られざれる事実を紹介します。
1.「美女と野獣」王子様のプロフィールのおさらい
ベルのお相手ながら、ベルにまで「野獣」と呼ばれる気の毒な野獣についてどの程度知っていますか?
ここでは、意外と知られていない野獣になった経緯や本名などを紹介します。
①「野獣」になったいきさつ
野獣が姿を変えられるエピソードは有名ですが、ここで簡単にあらすじを紹介しましょう。
野獣は元々お城の王子様で、わがまま放題に暮らしていました。
そこに醜い顔の老婆が訪ね、一晩の宿を求めましたが、王子は老女の姿を馬鹿にして願いをはねつけてしまいました。
それによって魔女の怒りに触れ、醜い顔の野獣へと姿を変えられてしまった…。
これが野獣の過去です。
野獣が暮らしていて、後にベルが幽閉されることになるお城は、野獣が子どもの頃から暮らしていた実家という事です。
ちょっと嫌な見方をすれば、ラストでベルは王子様と結婚するので、いずれは女王陛下。
ベルは小さな村に住むちょっと風変わりな少女だったので、いわば「玉の輿に乗った」という見方もできますね。
②意外と忘れがちな王子様の名前は「アダム」
作中では王子の本名を明かされることはありませんでしたが、実際は「アダム」という名前がつけられています。
過去のディズニーアニメ版でも今回の実写版でも、名前を呼ばれることはないのですが、ミュージカルやゲームではアダムという名前で登場しています。
③王子は意外と若かった!
王子の年齢も作中では明かされることがなかったのですが、11歳のクリスマスに魔女から姿を変えられた、とのエピソードがあります。
原作では「21歳の誕生日までに誰かから愛されないと、人間の姿には戻れない」と設定されていますので、そこから考えると王子の年齢は20歳という事になります。
野獣の身のこなしや人間になった姿を見ると、20歳という年齢はちょっと違うような気もするのですが…。
ちなみにベルの年齢も明記されることはありませんが、アニメ版が公開された際のパンフレットには「18歳」と書かれていました。
ただ、現在では「15歳」と紹介される事が多く、一瞬「あれ、エマ・ワトソンって何歳だったっけ…?」と思わずにはいられません。(エマ・ワトソンは2017年現在で27歳)
④アニメ版の野獣は実写版よりも「萌えキャラ」
エマ・ワトソン版の「美女と野獣」の野獣は、見た目は怖いけれどもの知りで身のこなしも優雅。
ベルと出会った当初こそ、かんしゃくを爆発したり不作法な性格をあらわにしますが、次第に繊細な気持ちでベルを愛する、まさに王子様そのものといった性格になっています。
ところが1991年に公開されたアニメ版「美女と野獣」では、野獣ことアダム王子は、茶目っ気もあって少し子どもっぽく、クリスマスと鳥が嫌い。
アニメ版では「姿はちょっと怖いけれど、愛嬌があってキュートなキャラクター」といった印象があり、実写版とはかなり違った「萌えキャラ」印象を受けます。
あなたはどちらのアダム王子がお好みですか?
2.「美女と野獣」オリジナルストーリーで明かされた王子の過去と撮影秘話
エマ・ワトソン版「美女と野獣」ではベルとアダム王子の幼少期のエピソードが追加されています。
それでは、オリジナルストーリーで語られた、野獣の過去について紹介しましょう。
①子どもの頃は優しい性格だった
野獣の”人間時代”は、美しいものや人が大好きで、醜い存在は側にいるだけでも耐えられないという偏ったものの考えを持っていました。
悪役のガストンが同じ性格の持ち主ですね。
ここからは実写版「美女と野獣」オリジナルストーリーですが、野獣は幼い頃、とても優しい性格だったのだそうです。
しかし、大好きだった母親が亡くなってから、父親の厳しい教育方針によって、傲慢な性格に変貌してしまった、と語られます。
ちなみに野獣はクリスマスと鳥が苦手です。
その理由は、クリスマスに魔女の呪いを受けた事、また鳥のような可愛い生き物と、自分の醜い姿を比べて自己嫌悪に陥ってしまうからなのだとか。
ほんの数分のシーンですが、あまり語られなかった野獣の幼少期のエピソードがあるだけで、物語にも厚みが増しますね。
②撮影中の王子様は「全身タイツ」で真剣演技だった
実写版「美女と野獣」では野獣をCG加工しています。
もちろん野獣の時も、ダン・スティーヴンスが演じていますが、その撮影の姿が一時期ネットで話題になったことがありました。
ダン・スティーヴンスは、モーションキャプチャ(コンピュータグラフィックでリアルな動きを再現する手法)のため、グレーの「全身タイツ」で演技をしなくてはいけません。
そのあまりの姿にネットでは「エマ・ワトソンはどうして真面目に演技ができたんだろう」、「笑いすぎて涙が出てきた」といった声が上がりました。
エマ・ワトソンもダン・スティーヴンスも、どちらも大変な撮影だったのかもしれませんね。
3.野獣が王子に戻る時のベルと観客の困惑の正体
ベルが野獣を愛した時、魔女の呪いは解け野獣は人間へと戻りました。
一見するとハッピーエンドですが、何となくモヤモヤする気持ちが残りませんでしたか?
それでは、皆さんが何となくモヤモヤするその気持ちや困惑の気持ちについて、紹介していきます。
①「ハッピーエンド」だけどモヤモヤするのは野獣の素顔が理由
「美女と野獣」には「人を見た目で判断してはいけない」という忠告が込められています。
だからこそ野獣は魔女の怒りをかって醜い姿に変えられてしまいました。
しかしベルの真実の愛によって、呪いが解けた野獣の顔は、美男子そのもの。
さすがは物語なので仕方ないのかもしれませんが、何となくこの部分に納得できない人も多いのではないでしょうか?
人を見た目で判断してはいけないのに、元に戻ればちょっと見ないくらいの超美男子では、何だか「掘り出し物を拾った」といった印象も受けます(この辺りはあくまでも個人の感想です)。
ある4コママンガ家がブラックジョークにして「私、野獣の姿のあなたが好きだったのに」と、アダム王子にそっぽを向くベルを描いたマンガがありました。
おそらくベルも私たちと同様、人間に戻った姿を見て「うそ、想像していたのと違う!」と思ったに違いありません。
②ベルの「ヒゲを生やしてみたら?」は矛盾している
エマ・ワトソン版「美女と野獣」ではラストシーンで王子に「ヒゲを生やしてみたら?」と提案しています。
このセリフはまさに、私たちが感じているモヤモヤを晴らすセリフとも言えますね。
おそらくこの言葉を口にしたベルも、「元の姿に戻ったけれど、何か違和感…」というモヤモヤを抱いていたのでしょう。
しかし、それこそまさに「人を見た目で判断」しているのではないですか?
ベルの「ヒゲを生やしてみたら?」の提案は、彼女なりに野獣の姿ではなくなったアダム王子を受け入れ、愛するための妥協案。
姿かたちや性格、好きなものや嫌いなものも、年を経て変化するのが人間です。
おそらくこの先、様々な変化が二人の間にも起こり、「何か違う」と言いたくなることがたくさん起こるでしょう。
しかし、見た目よりも内面の美しさを重要視する目を持つ二人は、こうやってお互いに話し合いをしながら、仲良く暮らしていくのだろうな、と思わせるセリフです。
4.実写版「美女と野獣」野獣&王子を演じた俳優と出演作品
美女と野獣で、野獣の人間役の登場シーンはほんのわずかでしたが、あの王子様は誰が演じていたのでしょうか?
それでは最後に実写版「美女と野獣」でアダム王子を演じた俳優について、紹介します。
①野獣&王子役はダン・スティーヴンス
ダン・スティーヴンスは1982年生まれの34歳(2017年現在)。
イギリス人で涼しげな目が印象的なカッコいい男性ですが、日本ではまだ知名度が低く、今回の「美女と野獣」で一気に有名となった俳優です。
大の読書好きで(ベルと一緒!)8ヶ月で146冊もの本を読んだ経験もあり、優れた文学作品を選出する審査委員をつとめた経験もあるそうです。
実は両親とは血がつながっていないのですが、育ての親への敬意を示し、あえて探そうと思ったことはない、とのこと。
現在では結婚して、二人の子どもを持つパパでもある俳優です。
②ダン・スティーヴンスの出演作品4つ
それでは、そんな魅惑的な印象をもつダン・スティーヴンスの過去出演作品を簡単に紹介します。
- 映画「ザ・ゲスト」デヴィッド・コリンズ 役
- 映画「誘拐の掟」ケニー・クリスト 役
- 映画「靴職人と魔法のミシン」エミリアーノ 役
- 映画「ナイトミュージアム/エジプト王の秘密」ランスロット 役
全世界から愛される「美女と野獣」で人間に戻った野獣を演じた彼ですが、登場シーンはわずかでした。
もっと彼の演技を見てみたいという方はぜひ出演作品もチェックしてみてくださいね!
5.まとめ
「美女と野獣」野獣について、王子の本名や年齢、過去のエピソード、また野獣役のダン・スティーヴンスについても紹介しました。
2017年10月にはDVD、Blu-rayの発売も決まりましたね。
映画館で見逃してしまった人も一度観た人も、この機会に購入して新たな魅力に浸ってみませんか?